Bee Season
観始めは、ある家族内の問題を描いているような雰囲気なのだけれど、実は、その家族を構成する各々の精神世界を、多種の宗教と超自然的な現象が巻き込んでゆくオカルト映画。家族の間のよくある出来事によって、当たり前の感情が生まれ、ありきたりの行動に出るわけなのだけど、その経過でだんだんと、どうやらこの延長線上に、ひょっとしたらあちら側の世界が繋がっているのかな、というおぼろげな感覚が沸いてくる。
と、どこかで読んだレビューに対抗して「これはオカルトじゃ」と、強めに書いてはみたものの、実際ファミリードラマという感触も備えてはいる。最近余りパッとしないチョボ目の2枚目夫役と、その美人妻役とのカップルがそんな先入観を与えるのかもしれないけれど、とにかく始まってみると、個々の人物の背景や状況、そしてそこに絡んでくる要素の種類とその関わり方が凝っていて、何とは一概にはいえない感じ。でも、どうしてみても、家族間の人間関係やそれについての個人的な葛藤、また社会問題が中心にはなっているわけではない。
話の全編に亙ってカバラが関係してはいるけれど、ヨーロッパを舞台にしたオカルト系歴史ミステリーの様に、常に頭の中の知識を総動員させなければいけないわけではないし、映像も今風で楽に観られる。例えば、全米スペリングコンテストの様子など、知らない国の知らない大会の様子を知ることができたりして面白かったし、所々のラリったような感覚のあの映像と音がとてもきれい、という具合にファンタジックな一面もあるといった具合。
このように、他にも様々な言葉で表せるような場面をたくさん持っていて、それが全体にうまくバラまかれている。これをまとめて「異端系ファンタジーファミリードラマ」というのはいかがでしょうか?

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